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広報部コラム『劇場に行こう!と呼びかけるからには』中村ノブアキ

去年、3泊5日の弾丸ロンドンツアーに行ってきた。渡航の目的は自公演を演出する上でどうしても見たかったことがあったからだが、それは半日で達成できてしまう。ということで、残りの2日半をロンドン観光に費やした。

もちろん行きましたよ。ナショナルシアターに。観ましたよ。英国演劇を。ちなみに観た作品は『ナイ〜国民保健サービスの父〜』だが、感想は別の機会に。

さて、入った劇場はナショナルシアターの一番大きな劇場である「オリヴィエ劇場」だ。入ってすぐにこのメッセージが私たちを出迎える。

「オリヴィエ劇場」入口にあったメッセージボード

いきなり「Everyone is welcome」である。めっちゃ格好いい!

そして本文。要は、「誰もが安心して過ごせる劇場を目指してるよ。お互いを尊重して思いやりを持とうぜ!」と書いてあるわけだ。これまた格好いいじゃないか。とにかく初めて入った英国の劇場にワクワクドキドキ。何もかも新鮮だった。

へ~と思ったのは劇場のホワイエ部分にたくさんの机と椅子が設置してあって、学生らしき人が勉強なのか、書き物をしている姿だった。壁には作品に関係する掲示物がいたるところに貼ってある。私は入らなかったが、レストランやバーがいくつもあった。ショップコーナーには「過去上演したあらゆる関連物」が置いてあって、私みたいな観光客にはありがたいと思った。

振り返って考える。もちろん劇場によってできることには限界がある。でも「劇場に行こう!」と呼びかけるからには、「いい作品をつくる」ことと同列くらいに「いい場所をつくる」ことも大事な演出家の目線じゃないかと思ったのだった。熱々のフィッシュ&チップスを食べながら。

ホワイエに掲示してあった作品背景を説明する年表